規制改革推進、「既得権益や官僚に押し戻された」?
一方で、WSJは「安倍首相は、労働法や農業政策の大胆な改革が来月の選挙での自民党の苦戦につながることを心配しているのかもしれない」と慮った。
たしかに、成長戦略の第3弾では「目玉」となると思われていた法人税減税や農協改革などが盛り込まれなかった。これには日本維新の会の橋下徹・共同代表も「既得権(を有する勢力)や官僚機構に押し戻されてしまった」と推察。それが「第3の矢」の失敗につながったと考えているようだ。
「2本の矢」の熱で浮かれぎみの株式市場はすでに冷めつつある。「具体策の遅れが長引けば長引くほど、これまでの安倍首相の決断力を称賛してきた有権者が幻滅するというリスクが高まるだろう」と、WSJはみている。