「味付け」から米国で行いフリー表示が可能に
現在、米国で販売する「亀田の柿の種」の生産工程は、日本で素焼き、味付けした「柿の種」を米国に輸出して現地でピーナツを配合、包装して販売している。
しかし、日本での味付けの段階で、うま味調味料など小麦成分を含む商品を同じ工場の生産ラインで取り扱っていることから、米国で売り出す「柿の種」のパッケージには「グルテンフリー」と表示できなかった。
それを2013年7月にも、「味付けから、現地で行うようにすることで、グルテンフリーの表示を可能にします」という。投資による一時的なコスト増が見込まれるが、市場開拓を進めて販売量を増やすことで吸収できるとみている。
味付けはこれまで通り。米国の「柿の種」は日本のそれよりも、辛みが際立つ味に仕上げている。現在は1袋(142グラム入り)約3ドルで販売しているが、付加価値を高めることで商品単価の向上も狙う。
12年秋には米小売大手のウォルマートの一部が取り扱いを始めるなど、販路を開拓しているが、「グルテンフリー 柿の種」の投入で健康志向の強い米国の消費者をさらに取り込んでいく。亀田製菓は、2021年3月期の海外売上高で450億円を目指している。