株価9000円、為替1ドル80円の見方も
株価の乱高下の原因は「過熱感にある」と、前出の第一生命経済研究所の藤代宏一氏はいう。投資家は一たん、利益確定売りのタイミングを探っていた。そこに米国の金融緩和が縮小されるとの観測が広がった。
「米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長が5月22日に、5年間続いた量的緩和の早期縮小について、『今後のデータしだい』とコメントして以降、投資家の目がFRBの政策ばかりに向いてしまった。そのデータの一つが今晩の雇用統計です。投資家の多くは短期筋ですが、神経質になっていて、それが日本株にも影響を及ぼしています」と説明する。
そんな藤代氏の「株価と為替」の予測は、年内に株価が1万6500円~1万2000円。為替は1ドル105~95円とみている。
ちなみに、週刊現代(6月15日号)では、市場のプロ40人が「株価と為替」を予測。「強気」に予測するのは、嘉悦大学ビジネス創造学部の高橋洋一教授で、年内の株価の高値は2万1000円(安値は1万3000円)、為替は120~100円。一方、田代秀敏ビジネス・ブレークスルー大学教授は高値で1万4000円、安値は9000円と予測。為替は100円から、高値は80円まで上昇するとみている。