北朝鮮テレビ局がフェイスブック!? はたして本物なのか、なりすましか

全国の工務店を掲載し、最も多くの地域密着型工務店を紹介しています

   北朝鮮の国営放送としておなじみの朝鮮中央テレビが、フェイスブックに公式ページを作った――韓国がそんな話題で騒然となっている。

   金正恩・第1書記の動静を始めとする北朝鮮の最新ニュースに加え、朝鮮中央テレビの番組を一部ではあるがリアルタイムで配信している。もっとも、本当に北朝鮮側が作ったアカウントなのかは、今のところ確認できない。

韓国ではアクセス禁止の処置も

問題のフェイスブックページ。朝鮮中央テレビの番組をリアルタイムで閲覧できる
問題のフェイスブックページ。朝鮮中央テレビの番組をリアルタイムで閲覧できる

   「Korean Central Television‐朝鮮中央放送」を称するページは、少なくとも2012年11月から存在していたことが確認できる。投稿はすべて英文で、金第1書記などに関するニュースを中心に、「偉人」や「名所」の紹介記事、動画へのリンクなどを掲載する。1日に複数回の投稿があり、更新頻度はかなり高い。

   注目されるのがこのページで、朝鮮中央テレビの番組がオンライン配信されていることだ。もっともすべての番組が見られるわけではなく、月曜から土曜までは午後5時から、日曜日は午前9時からの放送のみが、USTREAMとWindows Media Playerの2方式を使いストリーミング形式で流されている。

   2013年6月6日、韓国・聯合ニュースなどがこのページの存在を報じたことで話題となり、韓国ネットは大いに盛り上がった。しかし韓国警察はこのページは北朝鮮を宣伝する「利敵」サイトだと判断、同日午後に韓国内からのアクセスを遮断したため、現在韓国からは閲覧できない状態だ。

   ただし日本では7日に記者が確認した際にも、「看板アナ」として有名なリ・チュンヒさんの名調子を聞くことができた。

   北朝鮮ではこれまでにもウェブサイト「わが民族同士」やツイッター、YouTubeなどを通じ、ネットによる情報発信を行ってきた。今回のフェイスブック「参戦」も、同様の目的によるものなのだろうか。

「いいね!」は約5400回

   もっとも、北朝鮮側のページからこのフェイスブックへのリンクは確認できず、公式なコメントも今のところ見当たらない。

   内容を見ても、番組のうち、USTREAMは日本の朝鮮総連映画製作所の「エルファテレビ」を通じて配信されているものと見られ、このフェイスブックページ独自のものではない。またWindows Media Player形式の動画のほうも、その発信元を確認すると、なぜか韓国の大手企業のネットワークとなっている。その他の投稿も、少なくとも主要ニュースに関しては朝鮮中央通信を通じて公開されている英語記事と基本的に同文だ。ちなみに北朝鮮関連のフェイスブックでは、「公式」と思われていた国営航空会社・高麗航空のページが、実は「なりすまし」だった事例がある。

   なお7日夕方時点で、問題の「朝鮮中央放送」フェイスブックには約5400回の「いいね!」がついている。

姉妹サイト