牛丼戦争、5月は吉野家に軍配 客数30%伸び、2カ月連続の売り上げ増

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輸入牛肉の仕入れ価格、円安で思うように下がらず

   吉野家HDが牛丼(並)を100円値下げして280円にしたのは2013年4月18日。この価格は、キャンペーンを除けば1990年の株式上場以降で最低。2004年にBSE(牛海綿状脳症)問題で牛丼販売を休止する直前の水準だ。

   競合するゼンショーホールディングスの「すき家」、松屋フーズの「松屋」と同じ価格帯となったことで牛丼戦争が再び勃発。集客競争はますます厳しくなった。

   吉野家HDが値下げに踏み切った背景には、2月の米国産牛肉の輸入規制緩和で、仕入れ価格の値下がりが見込めることがある。輸入対象の月齢は「20か月以下」から「30か月以下」に広がり、調達量が拡大。飼育期間が長くなることで、従来の牛肉より脂身が増え牛丼の品質も向上する、という。

   ただ、「アベノミクス」による円安で、海外からの牛肉仕入れ価格は計算どおりには下がっていない。牛丼を値下げしたことで利益率は、むしろ抑えられている。

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