まさかの「ど真ん中PK」 本田は何を確信したのか

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強行日程も「影響は全く感じなかった」

   PKをキーパーの立場で見ると、「ボールが蹴られた後に反応しては間に合いません」(石井氏)。そのためキッカーの球出しの方向を予測して、早めに体を動かさざるを得ない。本田選手はこれまでも代表選でPKを蹴っており、ある程度の情報はあっただろう。しかもこの場面、豪州が1点リードのうえ試合終了直前のプレーだった点を考えると、プレッシャーがかかるのはむしろ本田選手の方だ。一方で、過去のPKのコース取りから「まさか真ん中はないだろう」と判断したかもしれない。だが、「意外性」に成功を見いだした本田選手が心理戦で上回り、結果ゴールを決めたというわけだ。

   今回、本田選手が代表チームに合流したのは、豪州戦のわずか1日前。帰国直前の6月1日にはロシアの所属チームのカップ戦でプレーしている。しかも、故障から復帰して間もない。強行日程のなかでのスタメン出場だっただけに、試合中はツイッターに「目の下のクマがすごい」「大丈夫か」と疲れを心配するファンからの書き込みが少なくなかった。だが、埼玉スタジアムで本田選手のプレーを間近に見ていた石井氏は、「影響は全く感じなかった。動きもキレがあった」と、体調不安説を一蹴した。

   試合終了直後、本田選手は早くも6月15日開幕の「コンフェデレーションズ杯」を見据え、「優勝するつもり」と言い切った。世界各国に先駆けて一番乗りを果たしたW杯ブラジル大会でも、優勝を目標に掲げている。

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