日本のアニメ「イヴの時間」の英語字幕版をブルーレイディスクで発売するという企画が、アメリカのクラウドファンディングサイト「Kickstarter」でスタートし、またたくまに目標額を達成した。
「1万8千ドルで英語字幕版Blu-ray化実現→あっという間に目標額クリア→勢い止まらず目標額の2倍もクリア→ええい、こうなったら5万ドルで英語吹替版も作ってつけちゃおう!→軽く突破し呆然... (←今ココ)」
あまりの勢いに、公式ツイッターアカウントも驚きを隠さない。
海外でも評価高いが、英語版BDは未発売
「イヴの時間」は「サカサマのパテマ」(2013年公開予定)などで知られる吉浦康裕さんが原作・脚本・監督を務め、少人数体制で3D技術などを駆使し制作したアニメーション作品だ。「未来、たぶん日本。"ロボット"が実用化されて久しく、"人間型ロボット"(アンドロイド)が実用化されて間もない時代」を描いている。
2008年にインターネット上で「ファースト・シーズン全6話」が配信され、10年には新作シーンを加え再編集した「完全版」が映画として公開された。第14回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門審査員推薦作品。
海外でも評価が高く、「ファースト・シーズン6話」はフランス語や英語の動画サイトでそれぞれの言語で字幕を付けて公式に配信されている。
今回の「完全版映画」の英語字幕版のブルーレイディスク化プロジェクトは、作品のプロデュースをしたDIRECTION、吉浦監督のアニメ制作会社スタジオ六花と、その米国代理人Pied Piperにより、2013年5月24日、クラウドファンディングサイト「Kickstarter」(キックスターター)で始まった。キックスターターは、企画・構想に対して個人の小口投資を募り、目標金額を達成したら実現されるというネット上のプラットフォームだ。
プロジェクトが公開されると、「イヴの時間」英語版公式ツイッターアカウントに、海外のファンから「イヴの時間は本当に素晴らしい作品。日本版のブルーレイディスクを持っているけれど、出資したよ!」「このシリーズをすごく楽しんでいるし、キックスターターでも喜んで応援する」などといったコメントが英語で多く寄せられた。
4日で約760万円集める
当初の目標額1万8000ドル(約180万円)を24時間で達成。その後も、支援の勢いはやまなかったので、5万ドル(約500万円)を超えたら英語吹き替え版もつくって収録することに。ところがこれも易々と突破してしまい、28日18時現在、7万6000ドル(約770万円)以上もの支援を集めている。
この人気を受け、ディスクはリージョンフリーで、全世界で視聴できることと、フランス語、ドイツ語、スペイン語、イタリア語の字幕も制作し、つけることも追加で告知された。
日本語版公式ツイッターアカウントは「Thaaaaaaanks! I love you, friends in US!!!!!!!」「日本のみんなもアリガト!!」と喜びを爆発させている。