産経新聞が1年前、牛丼チェーン「すき屋」を運営するゼンショーに買収されそうになっていた――こんな話がネットを騒がせている。
週刊ダイヤモンド(2013年5月25日号)の記事に掲載された内容だが、ゼンショーとフジテレビは否定している。
ゼンショーが断り、話は立ち消え?
2013年5月25日付けの週刊ダイヤモンド特集「経済ニュースを疑え!」
2013年5月25日付の週刊ダイヤモンドの記事によると、1年ほど前、牛丼チェーン「すき屋」などを運営するゼンショーホールディングスが、フジサンケイグループの持ち株会社フジ・メディア・ホールディングスから、傘下の産業経済新聞の株式買収を持ちかけられた。しかし、ゼンショーが断ったため、この話は立ち消えになったというのだ。
ネットでこの話が広まると「そりゃ牛丼屋が新聞なんぞいらんだろうよ」「すき家に新聞売るってイミフなんだが」と、とっぴな話だと首をかしげる人がほどんどだった。
こんな話、本当にあったのだろうか、J-CASTニュースは当事者に問い合わせた。2013年5月28日までに得られた回答は以下の通りで、ゼンショーやフジサンケイグループ側はダイヤモンドの記事を否定した。
フジテレビ広報「そういった事実はまったくありません」
ゼンショー広報は「そういった事実はありません」、フジ・メディア・ホールディングスの窓口としてJ-CASTニュースの取材申込みを受けつけたフジテレビジョン広報も「そういった事実はまったくありません」と明確に否定した。
その上で、ゼンショーは「(ダイヤモンド編集部に対して)抗議はしませんが、どうしてこんな記事が出てきたのか、問い合わせているところです」と明かした。
一方、産経新聞広報は「お答えすべきことはありません」だった。
なお、週刊ダイヤモンド編集部はJ-CASTニュースの取材に対して、改めて「複数の信頼のおける情報源からの取材にもとづくものです」とコメントしている。
結局、本当かどうかははっきりしない。しかし新聞社の経営が悪化するにつれ、買収や提携のうわさがいろいろ流れるようになり、今回の「騒ぎ」もその一環であるのは間違いない。
なお、今回のダイヤモンドの特集は表紙に「経済ニュースを疑え!」と見出しを打っていた。