ジャニーズを追い詰めたのは、なんとアニメソング――2013年5月27日付オリコン週間ランキングは、亀梨和也さん(27)らが所属するKAT-TUNの新曲「FACE to Face」が1位となり、デビュー以来の連続首位記録を「21」に伸ばした。
ところがその舞台裏では、ファンが半狂乱に陥っていた。実は、T.M.Revolution西川貴教さん(42)と水樹奈々さん(33)の「アニソンタッグ」に、危うく首位を奪われるところだったのだ。興奮したKAT-TUNファンが西川さんに「突撃」するなど、この「1位争奪戦」は多くの注目を集めた。
「アニソン」コンビはAKB以上の強敵だった
「KAT-TUN過去最悪にピンチや…今までも東方神起とか柏木ゆき(※由紀)とか居ったけどそんな比じゃない…」
15日に新曲「FACE to Face」が発売された直後、楽勝ムードだったKAT-TUNファンに衝撃が走った。発売初日こそ7万枚を売り上げ順当に首位を飾った「FACE to Face」だが、2日目以降、T.M.R.西川さんと水樹さんによるデュエット曲「Preserved Roses」(アニメ「革命機ヴァルヴレイヴ」主題歌)が猛追してきたのだ。
自ら「オタク」を公言しアニメファンからも人気が高い西川さんと、「アニソンの女王」水樹さんによる大型コラボとあって、同曲は発売前から評判となっていた。iTunes Storeなどの配信サイトでは早々と1位を獲得し、これが呼び水になってかCDの売り上げも、発売4~6日目にはついにKAT-TUNを逆転するに至った。
西川さんも、ツイッターで「(KAT-TUNの)背中は見えた!イッケーーー!」と投稿、日間チャートで逆転した18日には「革命起きたーーー!」と、アニメのタイトルと自らのアーティスト名(T.M.Revolution)に引っ掛けて快哉を叫んだ。
「CD不況」が叫ばれる昨今、「売れるのはアイドルとアニメ関係ばかり」との声がしばしば聞かれる。事実2013年に入ってから18週中14週で、オリコン1位をAKB・ジャニーズなどのアイドルが占めている。一方の「アニメ」も、前週の20日付チャートではアニメ「とある科学の超電磁砲S」主題歌の「sister's noise」(fripSide)が首位になったほか、毎週のように上位に作品が食い込んでいる。この週のチャートでは、図らずもその両者が激突する形となったわけだ。
T.M.R.西川さんに突撃するKAT-TUNファンも
このままではKAT-TUNの連続1位が危ない!――危機感を持ったファンたちは「巻き返し」を図るべく、ネットでの猛アピール、そして「複数買い」に動き出した。
「KAT-TUNピンチです! KAT-TUNに1位をプレゼントしましょっ(ハート) ハイフンさん(※KAT-TUNファンの通称)頑張りどころです! 事務所に推してもらえるようにもがんばりましょ!」
「記録更新危なそうだから 明日早々に追加購入に行ってくる 諦めたらそこで終わってしまう」「諦めたりしたらかつん麺(※メンバー)に申し訳ない できるだけのことはしたい」
ランキング発表直前になるにつれこうした声は切実さを増し、ほとんど祈るような投稿も。
「お願い!!! KAT-TUNなら 絶対できる! KAT-TUNとハイフンも頑張ってください! 連続一位記録が途切れるのはいや! KAT-TUNの汗だから! 絶対いや!」
「大好きなKAT-TUNのために奮闘された皆様お疲れ様でした(ハート)KAT-TUNが絶対一位取れてると信じてます!」
中にはツイッター上で、西川さんに「苦情」を申し立てる人まで出た。すでにその投稿は閲覧不能になっているが、「1位だとはしゃぐのはKAT-TUNファンには不愉快だ!」という趣旨のものだったらしい。もっとも西川さんは、
「そんな風に見えたならごめんね。でも、僕のそして水樹さんのファンのみんなも真剣に応援してくれてるだけなんだ。みんながKAT-TUNを心から応援するように、僕らにも仲間がいます。一緒に熱い気持ちで、それぞれお互い頑張ろう!ね!」
と優しく返し、これには多くのKAT-TUNファンも感動、むしろ「突撃」したファンをいさめる声が相次いだ。
最終的にはKAT-TUNが13.2万枚、T.M.R.&水樹11.7万枚でKAT-TUNが辛うじて首位をキープ、アイドル陣営に軍配が上がった。