東京都心部のマンション売れ行き好調 23区内の「穴場」は足立区、大田区か

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   アベノミクス効果の影響で、東京都心部のマンションの売れ行きが好調だ。

   しかし、「売れる」物件にはワケがある。単に東京23区内であれば売れるというわけではないらしい。「職住接近」や「駅近」の、大規模な再開発物件が人気のようだ。

2025年、東京のベッドタウンで人口減少

東京都心部のマンションが売れている!
東京都心部のマンションが売れている!

   都心部のマンションが売れている。東日本大震災以降、都心部でも老朽化したマンションの建て替えや、再開発がらみのオフィスや商業施設を併設しているような大規模なタワーマンションの建設が進んでいる。耐震性の高い物件も増えている。

   購入している人の多くは、30歳~40歳代の「現役世代」の初めてマンションを購入する人(1次取得者)。加えて、バブル期以降に郊外に一戸建てを購入した中高年層のあいだで、「駅近」で生活の利便性のいいマンションを求めて住み替えようというニーズが増えていることがある。

   バブル崩壊後に東京都内でも比較的郊外のエリアや、東京に隣接した神奈川や埼玉、千葉に移り住んだ人は少なくなかった。都心よりも通勤に時間はかかるが通える範囲内に立地し、物件価格が安く、都心部よりも広い物件に住むことができる。大型ショッピングセンターなども建設され、郊外へ引っ越してもあまり不便を感じることなく生活できるようになったエリアだ。

   その境界線が「国道16号線」とされる。国道16号線は、神奈川県横浜市や相模原市から東京都八王子市、埼玉県川越市や春日部市を通過して千葉県柏市、木更津市へと抜ける環状線。いま、その周辺に住む人が都心部の物件を物色しているという。

   不動産経済研究所調査部の松田忠司・主任研究員は、「子育てが終わった世代が都心部の物件に目を向ける傾向がクローズアップされていることは確かです。これまでの住まいを売却して、あるいは買い増しする人、子どものために(自分たちの住まいの)近くに新たに購入する人と、購入意欲が高いそうです」と話している。

   国立社会保障・人口問題研究所の「日本の地域別将来推計人口」(2013年3月推計)によると、首都圏(1都3県)で2010年から2025年の人口増加率をみた場合、増加するエリアは横浜市都筑区が17.1%増でトップ。以下、東京都中央区(16.6%増)、川崎市高津区(10.0%増)、千葉市緑区(8.8%増)、川崎市麻生区(8.2%増)と続く。

   半面、減少するエリアは神奈川県横須賀市が10.7%減。東京都青梅市(10.6%減)、埼玉県三郷市(9.3%減)、千葉県我孫子市(8.7%減)、埼玉県深谷市(8.4%減)と続いている。減少エリアは国道16号線よりも外側の、いわゆる東京のベッドタウンだ。

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