ディズニーで「待ち時間ゼロ」にする手口 「障害者優先」を悪用、家族で付き添い装う

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   米フロリダ州にあるディズニーワールドで、人気アトラクションでの長い待ち時間を回避するために、一部の客が不正な方法を使っていると米メディアが暴露した。

   ディズニーワールドでは体の不自由な客に対して、待ち時間ゼロで遊べる優遇措置があるという。これを一般入場者が悪用して、並ばなくてもすぐにアトラクションを利用するというのだ。日本でもこんなずるい一般客はいるのだろうか。

2時間半待ちのところをわずか1分で入場

「待ち時間ゼロ」にはならないが、別の配慮がある
「待ち時間ゼロ」にはならないが、別の配慮がある

   米大衆紙「ニューヨークポスト」電子版は2013年5月14日、ニューヨーク・マンハッタンに住む富裕層の母親たちが、ディズニーワールドで自分の子供がアトラクション利用の際に並んで待たずに済むように「体の不自由な人に報酬を支払って同行させ、家族のふりをする」という手口を講じていると紹介した。

   料金の「相場」は1時間130ドル(約1万3000円)、または8時間で1040ドル(約10万4000円)。ある母親は、自分の娘がアトラクション「イッツ・ア・スモールワールド」で、2時間半待ちのところをわずか1分で入場できたと自慢げだ。この母親は娘のほか夫と1歳の息子の4人で、家族の一員に扮した障害者と共に入園。どのアトラクションでも、体の不自由な人向けの「優先入り口」に案内されたと証言している。ディズニーワールドでは、車いすが必要な入園者には、付き添いを含めて最大6人までが列に並ばずにすぐアトラクションに入ることが許されるようだ。

   体の不自由な人の負担を極力軽減しようとのディズニーワールド側の配慮だが、一般利用者が制度を悪用して恩恵にあずかろうとするのはいただけない。金銭で障害者を「雇う」という裏のシステムが存在するのも、驚きだ。

   東京ディズニーリゾートでは、どんな対応をしているのか。運営会社のオリエンタルランドに取材すると、バリアフリーで各種対策をとっているが、どんな障害を持ち、その度合いがどの程度かは人それぞれなので「一律に同じ対応をするのは難しい」と前置きしたうえで、「待ち時間をゼロにする措置はとっていません」と説明した。この点に限っては、一般利用者と同じ扱いと言える。

   だが体にハンディを抱えている人にとって、人ごみの中で長時間待ち続けるのが厳しいのは間違いない。そこで申し出に応じて、列に並ぶ代わりに順番が来るまで別の場所で待機してもらうよう配慮するケースもあるという。

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