未来型自動車の本命は「燃料電池」でなく「水素」? 熱効率50%超えめざしトヨタなど開発進む

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   水素エンジン自動車で、熱効率50%超えを目標にした開発が進んでいる。熱効率はガソリンエンジンで最大30%、ディーゼルエンジンでは同40%程度。水素エンジンははるかに効率的で理想的なエンジンなのだが、日本では基礎的な技術開発への関心は薄く、国の助成も後回しになる。

燃料供給装置などのエンジン部品技術が進化

   日本で水素を燃料に使う自動車というと、誰もが「燃料電池自動車」(FCV)を思い浮かべる。

   世界標準を目指した技術開発が注目の的で、トヨタ自動車と独BMW、また日産自動車は仏ルノーとともに独ダイムラー、米フォード・モーターと共同開発を進めることが発表されている。

   日本政府も2015年以降のFCV普及を念頭にそのインフラとなる水素ステーション建設を後押しする。

   水素社会構築モデルの中心として脚光を浴びるにFCVに対して、まったく陽の目を見ないでいるのが水素エンジン自動車だ。その基になる水素エンジン開発の歴史は長く1970年代に始まる。日本では東京都市大学が、旧名の武蔵工業大学時代から開発の中心的役割を担っており、現在もその状況は変わらない。

   大きな変化は、燃料供給装置などのエンジン部品技術が進化し、熱効率50%超えという内燃機関として最高の熱効率を得ることを視野に入れた開発へとステップアップしたことだ。

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