「記者は事実関係確認してほしかった」
とはいえ、西銘恒三郎議員が、差別ステッカーなどの展示・販売について知っていたことはないのか。
沖縄対策本部代表の仲村覚さんは、取材に対し、そのことを否定し、展示の経緯について説明した。それによると、ボランティアをしていた人の友人は、前日の別の集会にも来ており、そこでステッカーなどを販売していた。友人は、学習会でボランティアをするので、そこでも販売させてほしいと仲村さんに申し出たが、仲村さんは、会議室での物品販売はできないと説明を受けているとして申し出を拒否した。
ところが、この友人は当日、会議室のテーブルでステッカーなどを勝手に展示し始めた。これを仲村さんの仲間が見つけ、展示を止めさせたそうだ。ステッカーの販売までしたとは、聞いていないという。
ステッカーなどは、日韓断交共闘委員会という市民団体がサイト上で売っていたが、仲村さんは、この団体のことは知らないとした。販売の意図もナゾのままで、「今後は身元チェックを厳しくするなど、注意していきます」と言っている。
学習会の主催は、形式的に西銘議員になっているが、実際は実行委がしていたという。西銘議員は、企画・運営にはタッチしておらず、学習会にも来ていないとした。
西銘議員の事務所では、取材に対し、スタッフがこう説明した。
「同じ沖縄の人が祖国復帰の勉強会をしたいので会議室利用の窓口になってほしいと依頼があり、こちらで借りられるようにお手伝いはしました。しかし、実行委員会からステッカーのことについて報告などがあり、どういうことなのかとびっくりしています。差別的な思想自体が困りますし、とても残念なことだと思っています。朝日新聞の方も、ツイッターで発言する前に、事実関係を確認してほしかったですね」