造船業界に「2014年危機」 2位川崎重工業と5位三井造船に統合説

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エネルギー分野に成長可能性

   両社が成長の可能性を感じている事業がエネルギー分野だ。新興国のエネルギー需要が増大し、世界中で資源開発が活発化。海底の資源開発も進んでいる。三井造船は洋上の石油・ガス開発プラント技術に強みを持ち、川崎重工業もブラジルの海底油田開発に参画するなど資源開発を重視。合併して双方のノウハウを生かし、資源開発事業を拡大したい思惑がある。

   ただ、良いことだらけに思える縁組だが、両社は2013年4月22日の日経新聞の報道を受け、「当社が発表したものではない」「そのような事実もない」などと、ひとまず否定して見せた。もちろん、話が固まるまで否定するのは、よくあることだが、両社は歴史のある名門企業だけに、「そんなに簡単に事は進まない」(銀行筋)という見方もある。

   川崎重工業の長谷川聡社長は4月25日の中期経営計画発表の席上、「今後の合併、買収を排除してはいない」と、一般論で再編に含みを持たせただけ。「合併すれば会社の名前が消える可能性もある」(業界関係者)ため、強い発言力を持つOBたちが難色を示しているといい、最終的に両社が合意に至るか、まだ不透明のようだ。

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