ガムやタバコの吸殻のポイ捨ての犯人分かる? アメリカで遺伝子から顔を「複製」プロジェクト進む

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   「いけない」と思いながら何気なくしてしまう「ポイ捨て」が、今後はかなり危険なものになるかもしれない。ポイ捨てしたものから、自分の顔が複製されてしまう可能性があるのだ。

   街のアスファルトに落ちているチューインガムやタバコの吸殻、髪や爪などから得たDNA情報を元に、持ち主の顔を「作成」、3Dプリンターで出力してしまうというプロジェクトが、現在、アメリカで進行中だ。

「いとこ程度」に似ている

   プロジェクトは「Stranger Visions」といい、アーティストのHeathen Dewey-Hagborg(ヒーザン・デューイ=ハグボ―グ)さんがおこなっている。

   旅先などでチューインガムやタバコの吸殻、髪や爪などのサンプルを拾い集める。そこから一塩基多型(SNP)と呼ばれる特別な遺伝子の指標を探す。これをPCR法と呼ばれる方法で増幅し、その塩基配列をテキストデータに変換する。

   このテキストデータを、遺伝的に決定される身体的特徴に変換するプログラムに流し込み、それをもとに顔の3Dモデルを作成するのだという。こうしてつくられた情報は、すでに3Dデータ共有サイトGit-Hubで公開されている。

   遺伝で決まるというのはたとえば、性別、祖先、目の色、髪の色、肌の明るさといったもの。ただ、鼻の幅、眼と目の間といった顔の造作については、いまなお研究中で、正確さにはかけるようだ。

   3Dモデルがどのくらい本人に近いのかについて、デューイ=ハグボ―グさんは「親戚が似ている」ようなもので、「いとこ程度」だと説明する。これは遺伝子と顔の造形の関係について研究が進んでいないためで、将来的には、環境要因があるため100%とはいえないが、より本人に近づく可能性があるという。

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