「『前向きなコメント』を集約」することを掲げて2013年5月7日にスタートした「ザ・ハフィントン・ポスト」の日本語版に、続々とコメントが寄せられている。
大半は、サイトのスタートを祝う「ご祝儀コメント」のようなものだが、政治家のブログには、早くも厳しい声も寄せられている。
今は「ご祝儀」コメントが目立つ
サイトが柱に掲げるのが、「ブログ記事」「ニュース記事」「ソーシャルコメント」の3つ。現時点では70人以上がブログを書いており、コメント数ランキングで上位に入っているのは、アリアナ・ハフィントン氏や松浦茂樹氏といった日米の編集長、佐々木俊尚氏や津田大介氏といったITに詳しいジャーナリストによるものだ。
ハフィントン氏と松浦氏の記事の内容は、いわば「創刊の辞」に近い内容で、コメント欄に寄せられる声も
「大いに期待したい」
「待ちわびていました」
といった、ほぼ「ご祝儀」に近いものが大半だ。
佐々木氏はコメントのフィルタリングのシステム、津田氏はマネタイズ(収益モデルの構築)のあり方について触れた。この2人の記事についても、今後の取り組みに期待するといった前向きなコメントが多かった。
多少雰囲気が違うのが議員のブログだ。現時点では、枝野幸男氏(民主)、岡田克也氏(民主)、馬淵澄夫氏(民主)、野田聖子氏(自民)、塩崎恭久氏(自民)といった衆院議員が記事を書いている。なぜか民主党が目立つ。例えば枝野氏は「アベノミクスはデフレ脱却の特効薬になるか」と題して
「短期的にはともかく、中長期では負の遺産ばかりが残るのではないかと、危惧しています」
と、「アベノミクス」に対する懸念を表明している。
「誹謗中傷は表示させない」方針を見越したコメントも
コメント欄には一定程度は論旨に納得している声もあるものの、
「冬眠の何も動かない政党よりは、チャレンジする政党が良いのに決まっている」
「何年も政権に居ながら何の治療もしなかった方々が何を言っているのかと思う」
といった民主党政権に対する厳しい声が相次ぐ。
「民主党再生への道」と題して記事を書いた岡田氏についても同様だ。
ただ、「炎上」を未然に防ぐために、松浦茂樹編集長は「誹謗中傷は表示させない」方針を掲げている。
コメント欄では、すでにこのことを見越して、
「この記事にどの程度までのコメントが許容されるかが注目される」
といった指摘も出ている。
なお、野田議員の「アベノミクス、成長戦略は女性活用」と題した記事にも、
「これだけでは自民党が何をやろうとしているのか、さっぱりわかりませんよ」
という声が出ている。