靖国参拝&A級合祀、意外にも太田は「理解」
安倍首相が、閣僚の靖国神社参拝をめぐる中国・韓国からの批判に「わが閣僚はどんな脅しにも屈しない」と述べたことにも、太田さんは「あまりにも幼稚だし、ヒステリックだし、子どもだよ」と手厳しい。
もっとも少し意外にも、太田さんは靖国神社への参拝やA級戦犯の合祀自体には、「その人たち(A級戦犯)が悪いと決めたのは、(勝者による)東京裁判。自分の親が国を守ろうとしてやったことには、そのときの事情があったんだと思います」と「理解」を示した。どちらかというと太田さんとしては、首相が「屈しない」の一言で議論を拒否するような姿勢を取ったことを問題視しており、「熱意を持って(なぜ靖国に行くのかを)中国・韓国に説明しようとしなければならない」と、首相に注文をつけた。
「敗戦に衝撃を受けて以来の反体制」と自認する巨泉さんはさらに厳しく、「これほど頭が悪いと思わなかった」と切り捨て、中韓との対立は米国との関係も冷え込ませるとして、「屈しない」発言を批判した。ただし太田さんの「靖国肯定論」には、「国を守ろうとして死んだ奴なんてほとんどいない」と反発する一幕もあった。
番組の内容は当初はそれほど話題になっていなかったが、5月に入って一部を切り出したものが動画サイトに投稿され、議論を巻き起こした。ネット上では「太田のほうが幼稚でヒステリック」などと反発する声も多いが、「正直この太田の発言は正論」と賛意を示す人も出ている。
太田さんは4月30日には、村上春樹さんやその読者に「中身がゼロ」とかみ付いて話題になった。過去には、護憲派の立場から『憲法九条を世界遺産に』という書籍(中沢新一さんと共著)も刊行している。