野村アセットマネジメントは、2014年1月から始まる少額投資非課税制度(日本版ISA=NISA)の利用者が全国で1000万人近い規模にのぼるとの推計をまとめた。総投資額は当初の5年間で26兆円になると見込んでいる。
株高が追い風になるなか、同制度の導入は個人マネーの「貯蓄から投資へ」の流れを後押しそう。日本証券業協会などは2013年4月30日、少額投資非課税制度の愛称を「NISA(ニーサ)」に決め、認知度の向上に向けた活動を急いでいる。
NISAは年100万円までの株式や株式投資信託への投資から生じる譲渡益や配当が5年間、非課税となる仕組みで、非課税の総投資枠は最大で500万円となる。同社の調査では、NISAの仕組みを説明したうえで、活用の意向を聞いたところ、全体の9%が「利用したい」と回答。その結果などをもとに、969万人の利用が見込まれると試算した。
このうち632万人は初年度に専用口座を開き、総額4兆円を投資。5年間の累計では利用者1人あたりの平均で約270万円を投資し、総額26兆円が株式や投資信託に流れるとみている。
なお、同社は3月上旬、インターネットで約8万人を対象に意識調査を実施した。