第一生命経済研究所は、国内での発電量構成比における液化天然ガス(LNG)の10%分を石炭にシフトした場合、年間の燃料費を8000億円程度抑制できるとの試算をまとめた。レポートは2013年4月2日に公表された。
これにより電気料金が引き下げられると、雇用や消費に波及し、3年後には実質GDP(国内総生産)が1兆6000億円程度拡大、5万人の雇用拡大に結びつくという。
国内の電力各社が12年度、火力発電に使ったLNGなどの燃料費の総額は、11年度に比べておよそ1兆1000億円増加し、電気料金の値上げの要因ともなっている。
政府は燃料費がより割安な石炭火力発電を推進するため、4月26日、発電所増設に伴う環境アセスメントの新基準を発表した。