会場は総立ち「すばらしい!!彼は忍者みたい(笑)」
BLACK氏のパフォーマンスは小道具として扇子を用い、BGMにはししおどしやつづみの音、うぐいすの鳴き声などを取り入れるなど、随所に和を感じさせる演出だ。ひもとヨーヨーの動きは音楽と完璧に調和していて、BLACK氏の狙い通り「ヨーヨーというものが、エンターテインメントの1ジャンルになり得るのだ」(ブログ)と感じさせるものだった。
このパフォーマンスに会場は総立ちで拍手を送り、動画を見た人からも賞賛の声が相次いだ。TEDの動画のコメント欄には数十件もの投稿があり、
「今までに見たものの中でもっとも美しく、どこか勇敢なパフォーマンスだ」
「BLACKが私たちに示したのは、情熱に従うこと、そしてそれに全力を尽くすこと。たとえそれがヨーヨーだったとしても、やっていることを本当に愛しているだけで、成功に向かっていく」
「私は彼のパフォーマンスが大好き!すばらしい!!彼は忍者みたい(笑)」
といったメッセージが世界中から寄せられている。また、BLACK氏のブログによると、すでに英語での問い合わせメールが「怒濤のように押し寄せ」、「今までは考えられなかったようなステージへの出演依頼も多数」きているという。
スピーチによると、BLACK氏は生まれて初めて「得意」と感じられたヨーヨーに打ち込み、18歳で国際大会で優勝するも、日本では評価されず、一度は普通の企業で働いた。しかし、情熱を捨てきれず、ヨーヨーに対する世間のイメージを変えたいと考えて退職。表現力を磨くためにクラシックバレエなどを習い、ふたたび国際大会の芸術部門で優勝した。現在ではシルクドソレイユのオーディションにも合格するなど活動の幅を広げている。