「僕は友達が少ない」作者が実写映画化を認める 剛力彩芽などネットで噂の「キャストについてはデマ」

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   人気ライトノベル「僕は友達が少ない」が実写映画化されるのではとネットで話題になっていることを受け、原作者の平坂読さんがコメントを発表した。騒ぎが大きくなったため「今回ばかりは『え、なんだって?』で済ませるわけにもいかない」として、「現在、拙著『僕は友達が少ない』を原案とする実写映画作品の制作が進行しております」と実写映画化を認めた。

ライトノベル業界の未来に強い危機感

   実写映画化の騒ぎは、龍谷大学のフェイスブックページに掲載された学生向けエキストラ募集告知「僕は友達が少ない(仮) 配給:東映 制作:TIMES IN 公開:2014年公開予定」という書き込みから始まった。原作の「僕は友達が少ない」(略称:はがない)は2度アニメ化された人気作品であるため、この情報が「はがない実写映画化決定!」とネット上で広がり、ファンの間で騒ぎになった。とりわけ、実写化する際に原作のイメージと異なるキャストが起用されることを危ぶむ声が多くあがった。

   騒ぎを受けて平坂さんは2013年5月2日にツイッターで、「公式発表はまだなのですが、あまりに騒ぎになっているため編集部と相談の上、コメントを出させていただくことにしました」と述べ、ネット上でコメントを発表した。

   実写映画化のオファーが来たのは2011年6月で、当初は「『はがない』は実写に向いた内容ではない」として、オファーがあったときは「はっきりと反対でした」という。しかし、ライトノベル業界の未来に強い危機感を抱いていた平坂さんは、

「小さなパイを奪い合い、せっかくの優れた作品や作家が次々と埋もれていくような現状を打破するには、市場に新しい人を呼び込むための(漫画化やアニメ化やゲーム化以上の)大胆な動きが必要なのではないか」

という考えから、実写映画化について「相当迷いながらも許諾を出した」としている。

「ネット上で出回っているキャストについてはデマ」

   漫画化やアニメ化やゲーム化の時とは異なり、平坂さんは「完全ノータッチの姿勢」で、映画サイドに伝えたのは、「無理に小説の内容を再現するのではなく、独立した一本の実写映画作品として面白いものを作ってください」のみだという。話を聞けば絶対に口を出したくなるため、進捗状況などについてもあえて耳に入れないようにしてきたそうだ。

   ネット上では、実写映画化のキャストとして前田敦子さんと剛力彩芽さんの名前が噂されているが、「編集部に確認したところ、現在ネット上で出回っているキャストについてはデマだそうです」と否定した。

   また、ツイッターで行われている実写映画化の反対運動に触れ、「たとえどれだけ気に入らないのだとしても、潰そうとするのではなく、単に無視していただくわけにはいかないでしょうか。これは実写映画に限らず、アニメでも漫画でもゲームでも、それらの元になった原作作品でさえ同じことです」と訴えた。

「気持ちに蓋はできないので、気に入らないものを無理に受け入れる必要はまったくありません。見たくないものを見る必要はないし、嫌いなものは嫌いなままでいいと思います。が、気に入らないものを力ずくで排除することの悪性を、僕は自分の作品の中で何度も書いてきたつもりです。このことは、読者の皆さんにきっと伝わってくれていると信じています」
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