爆笑問題が「村上春樹」にかみ付く 「人気支えているのはファッションとして読む人たち」

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   発売7日で発行数100万部という記録を作り、好調に売り上げを伸ばしている作家・村上春樹さん3年ぶりの長編『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』。

   ハルキスト(村上春樹ファン)を中心にお祭りムードが続く中、お笑いコンビ「爆笑問題」が「人気を支えているのは、ファッションとして読む人たち」と皮肉まじりに斬り込んだとして、ファンらの間で波紋を広げている。

「中身がゼロ」「100万部超えするものじゃない」

   村上さんの新作について2人が語ったのは、2013年4月30日放送のラジオ番組「爆笑問題カーボーイ」。村上さんの作品に度々「モノ申している」太田光さんは「村上春樹の言ってることは、観念的でとても難しい。だから、100万部超えするようなものじゃないと思うんですよ」と語り始めた。

   太田さんは、『マボロシの鳥』などの小説を書いている。かつては自身も村上作品が好きだったと認めつつも、大ヒット作「ノルウェイの森」(1987年刊行)以降は「クソつまらなくなった」、「中身がゼロ」「(村上作品が候補に選ばれる)ノーベル文学賞なんてクソ」と言ってのけるなど、相変わらずの辛口批評を展開する。そして、ついには村上作品を愛する読者らもやり玉に挙げられてしまったのだ。

「手に取らせるだけでもすごいこと」の声も

   2人は東京・代官山で行われた発売カウントダウンイベントに言及。会場では日付がかわる0時ちょうどに『色彩を―』の販売がスタートし、ファンがいち早く手にして喜ぶ様子は、多数のメディアにより伝えられた。これについては、これまでフォローに徹していた田中裕二さんも「そこで待ちきれないって言って、すぐカフェに行って読んでるっていうトータルファッションの要素が大きい」と説明。「たとえば『ハリーポッター』は『子供だ、バカに見られる』みたいな思いがあるんですって。村上春樹はオシャレとして一つ上みたいな感覚があると思う。カフェで読んでるやつらには、それを感じる」と熱弁をふるった。

   2人の一連の発言は、「村上作品の人気を支えているのは、ファッションとして読む人たち」としてネットでまとめられ、ファンを含む多くの人たちからさまざまな反応があがった。

   「そのとおりだわ」「確かにあるな」と同意する声がある一方、「オシャレっぽさがウケて売れてるんじゃん。ファッションも含めての読書でしょ」「ファッションで読むみたいな薄っぺらい人たちに、手に取らせるだけでもすごいことなんだけどね」とファッションとして受け取られている部分を擁護する意見も目立つ。

   中には、「小説に触れる時期にはもう『ファッションとしての村上春樹』と呼ばれていたので、2周3周していつのまにか本当にすごいところに来たこの段階でこういうこと言っちゃうの、毒吐き屋としてはすげえダサい」と一連の「批評」を的外れだとする声もあった。

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