厚生労働省の2013年3月の毎月勤労統計調査(速報、従業員5人以上)によると、従業員1人あたりの平均賃金を示す「現金給与総額」は前年同月比0.6%減の27万5746円と、2か月連続で減少した。5月1日に同省が発表した。相対的に賃金水準が低いパートタイム労働者が増えたため、給与全体が下がったとみられる。
雇用形態別でパートタイム労働者数の伸び率が前年同月に比べて1.9%増とパート以外の一般労働者数の伸び率の同0.3%減を上回った。
基本給や家族手当などの所定内給与は0.8%減と10か月連続で減少。残業代などの所定外給与も3.7%減と6か月連続で減少した。
半面、円安・株高による業績回復などを反映して、特別に支払われた給与は8.2%増えた。 給与の伸びは、製造業や金融業・保険業で目立った。
厚労省は、安倍政権の経済政策「アベノミクス」による賃金への影響について、「春以降の一時金などに反映されるだろう」としている。