子供にも酒を飲ませてくれる、そんな居酒屋があることを口コミで知った小学6年生、中学2、3年生の女子6人が横浜市鶴見区にある店を訪れ、2時間飲み放題の1900円を支払い「豪遊」したうえ、帰りにスーパーで酒を万引きしようとしたため補導された。
酒を未成年に提供していたとして居酒屋は書類送検された。普段から年齢確認をしておらず「未成年だと思ったが客なので出した」などと取調べで話しているという。
一人あたりビールやサワーを5、6杯飲んでいた
事件があった居酒屋は、京急鶴見駅近くにある中華居酒屋「台屋」で、300円均一でつまみを提供する24時間営業の店だ。入り口には大きく「300円」と書いた看板が置いてある。
2013年1月6日の午後8時にまず6人のうちの4人が訪れ、1900円の飲み放題コースを注文。つまみにはフライドポテトなどを選んでいたという。その後2人が合流し、大いに盛り上がった。一人あたりビールやサワーを5、6杯飲んでいた。
そのまま帰宅すれば事件が発覚しない可能性もあったのが、6人のうち小学生を含む4人が日をまたいだ7日午前1時半ごろに、川崎市幸区内のスーパーで酒を万引しようとし、神奈川県警幸署に補導された。生徒が酒臭かったため警察が事情を聞くと、居酒屋で飲んだことを白状し、居酒屋の存在が発覚した。
幸署は13年4月25日に風営法違反(未成年者への酒類提供)の疑いで、居酒屋を経営する会社と、中国籍の50歳と24歳の女性従業員を書類送検した。従業員は取り調べに対し、普段から店では年齢確認はしておらず、今回は未成年だとは思ったが「客なので酒を出した」などと供述しているという。
「営業妨害をする気か!警察に聞け!!」
なぜ未成年だとはっきり分かる小中学生に対し酒を提供したのか、中華居酒屋「台屋」に13年4月26日の昼過ぎに問い合わせてみたが、24時間営業であるはずなのに電話に出なかった。暫くしてもう一度電話をすると電話は転送され、たどたどしい日本語の女性が出て、いきなり「誰!?どこに電話をかけてるの!」と強い口調で返してきた。そこで、小中学生に酒を提供する経営方針について聞きたいと言うと、
「営業妨害をする気か!警察に聞け!!」
といきなり電話を切られた。
神奈川県警に話を聞いてみたところ、
「小中学生に酒を提供する居酒屋があるという噂が流れたことが今回の事件の発端になっているようだが、こうした事件は珍しいと言わざるを得ない」
と話している。