豪州では、塚原選手はトップクラス
オーストラリアは、体操競技の選手層が薄く、国際大会でも上位に入るまでになっていない。そんな中で、塚原直也選手は、代表選考会で優勝するなどしており、すでに強化選手にも選ばれている。
父親の光男さんや、体操の日本代表にもなった母親の千恵子さんは最初、塚原選手が国籍を変えることに驚いたが、現在はオーストラリアで体操を続けることに賛成しているそうだ。
塚原選手は、日豪両国で後進の育成も手がけ、将来はコーチになりたいと明かしているが、オーストラリアで今後、自ら五輪も目指すのだろうか。猫ひろしさんのケースとはどう違い、オーストラリア国内では異論などは出ていないのか。
光男さんが校長をしている所属の塚原体操センターでは、取材に対し、塚原選手はオーストラリアから帰国したばかりで、日本国内でこれから試合が立て続けにあるために対応は難しく、別の機会にしてほしいとのことだった。
(2013年5月1日追記)
塚原体操センターではその後、取材への回答を寄せた。そこでは、塚原直也選手がオーストラリアからも選手として次の五輪を目指すことを明らかにした。代表となることで、オーストラリアが五輪に出場できるよう貢献したいとしており、将来は国際的指導者になりたいとも言っている。また、日本体操協会とオーストラリア体操協会は、塚原選手がオーストラリア代表として活動することに文書で合意していることも明らかにした。オーストラリアオリンピック委員会からは活動を歓迎するとの文書も受け取っており、国際交流の観点から「良好な関係」だと強調している。