日本漁船の行動を「権利侵害行為」だと断じる
中国側の反応も、これまでにないものだった。
中国の海洋監視船を派遣した国家海洋局は、2度にわたってウェブサイトに声明を掲載。最初の声明では、
「4つの編隊に分かれて、異なる方向から日本の権利侵害行為に対して監視、証拠収集を行い、権利保護を執行した」
日本漁船の行動を「権利侵害行為」だと断じた上に、漁船を追跡したことを「権利保護」だと主張した。日本側の漁船が尖閣周辺の海域を離れると、中国側は領海侵犯を続けた状態で「日本の権利侵害船の追い払いに成功」と題した2回目の声明を発表。その内容は、
「中国海監の権利保護の法律の執行行動は、日本右翼分子の企てを力強く粉砕した。現在、中国海監の船隊は、引き続き尖閣諸島の領海内の巡航、監視を行っている」
と、かなり強気だ。
結局、中国船は19時半頃まで約12時間にわたって領海内にとどまった。
中国外務省の華春瑩報道官も4月23日の会見で、
「日本の右翼勢力が尖閣諸島の海域に不法侵入し、騒ぎを起こした」
と非難した。