中国監視船が尖閣で日本の漁船追跡 「追い払いに成功」と勝利宣言

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   沖縄県の尖閣諸島周辺に中国船が領海侵犯を繰り返すなか、中国側が従来よりも「1段階上」の対応を見せた。中国船が日本の漁船を追いかけた上、中国当局はウェブサイトで「日本の権利侵害船の追い払いに成功」と発表した。

   尖閣諸島の周辺海域は日本が実効支配しているはずだが、形勢が変わりつつある。

「どんなことがあっても臨検や拿捕を受けない、逃げる」

中国国家海洋局のウェブサイト。写真つきで「日本の権利侵害船の追い払いに成功」とうたっている
中国国家海洋局のウェブサイト。写真つきで「日本の権利侵害船の追い払いに成功」とうたっている

   今回の中国側の領海侵犯のきっかけになったとみられるのが、政治団体「頑張れ日本!全国行動委員会」(田母神俊雄会長)が2013年4月22日から25日にかけて尖閣諸島で企画した「集団漁業活動」。同委員会は12年8月にも尖閣諸島で集団漁業活動と洋上慰霊祭を行い、一部メンバーが魚釣島に上陸したことでも知られている。

   同委員会がユーチューブで公開している動画によると、「日本文化チャンネル桜」社長としても知られる水島総幹事長が4月22日、羽田空港でメンバーを前に、

「中国船が来るかも分からない。皆さんそれぞれ(複数の漁船に)分乗するが、どんなことがあっても臨検や拿捕を受けない、どんなことがあっても逃げる、ということはちゃんとやらないといけない」

と、中国側の動きに警戒するように呼びかけた。

   この水島氏の発言は決して杞憂ではなかったようだ。翌4月23日には、12年9月の尖閣諸島国有化以降最多の8隻の中国の海洋監視船が領海に侵入。中国船が激しく日本漁船を追跡し、海上保安庁の巡視船が間に割って入る形で漁船を逃がす、といったこれまでにない光景が繰り広げられた。

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