フリージャーナリストの男性がニコニコ生放送の番組で東京ディズニーランドの様子を配信したところ、警備員からの要請で中止していたことが分かった。ネット上でも、配信を巡って騒ぎになっている。
中止要請を受けたのは、フリージャーナリスト横山緑さんが覆面姿で配信している番組「暗黒放送」だ。横山さんは、ネットニュース「ガジェット通信」にも記事を書いていることで知られる。
パレードの様子などを動画配信し続ける
横山さんは2013年4月17日昼ごろ、ディズニーランドに入場し、パレードの様子などを動画配信し続けた。しかし、アトラクション「イッツ・ア・スモール・ワールド」の乗り物に乗った後、警備員から後を追われ、カメラを持ったままいきなり場内を走り出した。
店の中に逃げ込んだものの、出ようとしたところで、警備員らに囲まれた。そして、警備員は、横山さんの配信について、取材と考えており、広報部を通してほしいと説明した。これに対し、横山さんは、「無断でやってしまって、申し訳ありません」と謝罪した。また、覆面のマスクは脱ぐとし、「もうしません」と約束した。
その後、横山さんは番組で釈明し、今回の行為で、ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドから出入り禁止を言い渡されたと主張した。チケットは取り上げられ、誓約書を書かされたうえ、賠償金の支払いも示唆されたという。ただ、ゲストの夢を壊したことは反省しているとしたものの、出入り禁止などについては、「どんでもねえよ、本当に」「こんな紙っ切れがどうした!」などと怒りを露わにした。
番組では、「ガジェット通信」の運営会社社長に電話したとするところを見せ、電話口で謝罪の言葉を述べた。横山さんがオリエンタルランドでガジェット通信の名前を出したことを明かすと、電話の相手方から「もうアカンな」「お前、さよなら」と告げられて電話が切れた。
ゲストから迷惑だといった意見があったためだと説明
横山緑さんが配信する「暗黒放送」は、電話でリスナーや企業とバトルを繰り広げることを売りにしている。従って、「ガジェット通信」運営会社社長から出入り禁止にされたとしたことも、ネタである可能性もないわけではない。
そこで、運営会社の東京産業新聞社に取材すると、メディア部では、ニコ生配信については、横山さんに指示したことも、直接の関係もないとした。しかし、今回の配信が横山さんだけの判断なのか、新聞社社長から出入り禁止にされたのは本当なのかなどについては、「事実関係を調査中です」とだけ答えた。
オリエンタルランドの広報部では、取材に対し、横山さんにニコ生配信を取り止めてもらったことは認めた。それは、ゲストから迷惑だといった意見があったためだと説明した。ただ、どんな内容だったかなどについては、個別のやり取りのことは答えていないとした。
また、覆面や上半身裸といった人の入園は遠慮してもらっているといい、園内で見つけた場合は中止を要請するとした。それは、テーマ性の保持や保安上の問題などが理由という。横山さんの場合は、入園時はマスクを外していたため、要請を免れていたらしい。