「福岡を修羅の国と呼ばないで!」 弁護士の主張に「でも手榴弾落ちてるし…」

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   福岡県に最近、「修羅の国」なる不名誉な異名がついている。暴力団がらみなどの凶悪事件が目立つことを揶揄したものだが、これに地元出身の弁護士が「怒りのコメント」を出した。

「ひとつの県に5つもの大暴力団があって、それが現に殺し合いを数年にわたって続けているからといって、普通の福岡県民の日常の生活に特別の不安があるわけではありません。福岡県全域が地獄みたいなイメージは、県民の一人として、不愉快です。そんなネーミングはお断りしたいと思います」

ロケットランチャー発見に「戦争でもする気か」

福岡県警が配布している冊子。第1章が「福岡って恐いところ?」
福岡県警が配布している冊子。第1章が「福岡って恐いところ?」

   そう主張したのは、福岡県で弁護士業を営む中島繁樹さんだ。中島さんは「弁護士ドットコム」が2013年4月17日配信した「ネットで流行る『修羅の国・福岡』の書き込み 福岡県民は削除を要求できるか?」という記事の中で、中島弁護士はこうした書き込みについて、法的措置を取ることは難しい、との見解を示す一方で、一福岡出身者として不快感を隠さず、こうした呼び方はやめてほしい、と訴えた。

   「修羅の国」という呼び名は2007年あたりから例が見え始め、11年ごろから定着が進んだ。元々は漫画「北斗の拳」に登場する、戦士として育てられた住民が常時殺し合いを続けている、という物騒すぎる国家の名称で、中島弁護士が憤慨するのも無理はない。

   とはいえ、ネット上では「そうは言っても……」と苦笑いが広がる。それほど、福岡県内で起こる事件のインパクトは強烈だからだ。

   中でも2012年10月、北九州市内で拳銃などとともにロケットランチャーが押収された事件は、「戦争でもする気かよ」と人々を戦慄させた。ロケットランチャーといえば、戦車やビルをも吹き飛ばす強力な兵器だ。

   また手榴弾(しゅりゅうだん)を使った事件も頻発しており、つい最近の4月15日にも、北九州市の小倉駅前の植え込みで、手榴弾らしきものが発見される事件があったばかり。県警は「手榴弾110番報奨制度」を設置し、住民向けにわざわざ注意を呼びかける掲示を行っているほどだ。

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