衣料品販売の「しまむら」に対して、動物の毛皮(リアルファー)を使わないで欲しいと訴える署名が4000人分集まった。
これに対して、ネットでは「買わなきゃいいだけ」「なんでしまむらなの」などとつっこみが相次いでいる。
「なんでしまむらピンポイントなんだよ 訴える場所が違うだろ」
今回、毛皮製品の販売をやめるよう求める署名活動を行なったのは、デザイナーの女性だ。ネット上で署名を集めるサイト、チェンジ・ドット・オーグで、こう呼びかけていた。
「H&M、Forever21、GAP等の世界中に店舗を展開するファストファッションブランドはどこも毛皮を使っていません(…)しかし、日本で人気のあるファストファッション店『ファッションセンターしまむら』では毛皮を取り扱っています。『しまむら』は現在国外にも店舗を増やしていますが、国際的に伸びていこうとする日本のブランドが毛皮を扱っている事は、国として恥ずかしい事です。H&Mはパリコレクションへの出店も決まったことや、数年前にシャネルがフェイクファーコレクションを出したことからもわかりますが、ハイファッション毛皮は必要ありません。日本を代表するファストファッション店に毛皮取扱をやめて頂き、日本にもこんな素敵なブランドがあると誇れるようにしたいと思います」
また、ネット上では、活動家により、2012年秋ごろからしまむらが毛皮だらけであるなどと真偽不明の情報がブログに書き込まれていた。
こうして集まった約4000人分の署名を3月22日、デザイナーの女性とチェンジ・ドット・オーグの代表が2人でしまむらに持参した。しかし、同社は受け取らなかった、という。
こうした動きに、インターネット上では「買わなければいいだけじゃないの? 買わない人が大多数になれば自然と取り扱わなくなるだけだと思うけど」「毛皮を使わないで欲しいって運動するのは勝手だけど なんでしまむらピンポイントなんだよ 訴える場所が違うだろ」などと冷めた反応が多くでている。
しまむら「毛皮だらけってことはないですよ」
また「しまむらが毛皮扱ってたなんて驚きだ」と、そもそも言いがかりではないかとの反応も多く出た。J-CASTニュースが13年4月17日、しまむらに問い合わせると企画室の担当者は「商品は絶えず入れ替わりますので、具体的な数量はわかりかねるのですが、ダウンのフードの部分にファーがついている商品やアクセサリーを販売していたのは事実です」と話した。細かく把握はしていないが、ラクーンやラビットを利用していたという。
ただ、「普段着を取り扱っていますのでね、ファーを全体には(価格的に)扱えませんので」とし、「毛皮だらけってことはないですよ」と苦笑する。
署名が今後の事業に影響するかについては、「ないですよ」と冷静に否定。その上で、
「企業として法令を遵守して事業をおこなっていきます。そういった声があったことは、今回署名をお断りはしましたが、意識しております。まったく無視しているわけではありません。お手紙をもっていらっしゃった方にもお話しましたが、他社の動向や、一般社会の見方などを、会社として総合的に判断してまいります」
と話していた。