「H5N1型」よりもパンデミックの可能性高い
このH7N9型、怖いのは、仮にウィルスの変異があってヒト同士の感染が起こった場合、パンデミックの可能性も否定できないことだ。
「H7N9型のウィルスは、3種のウィルスが交雑してできたものなのですが、このうち1種類がまだパズルがカチッとはまるようにはなっていないようです。カチっといくようになるまで、更なる変異の可能性が考えられます」(勝田教授)
これが人間を宿主とする、つまりヒト同士の感染で猛威をふるうように「カチッとはまる」可能性が0ではないのが、H7N9型の特徴だという。
「H5N1型は鶏の受容体にくっつきやすいかたちなので、たまに何かの気まぐれでヒトがかかるかも、という程度なのですが、H7N9型はヒトの受容体にくっつくようになっているんです」(勝田教授)
つまり人に「ピッタリはまる」ウィルスができやすいというわけだ。したがって大流行になる可能性も、2008年ごろからパンデミックの可能性が指摘され、政府がワクチン備蓄などの対応を進めているH5N1型よりも高いと考えられる。