タクシー業界「地下鉄が動くとなると影響は大きい」
エンタテイメントやアミューズメントパーク、外食業などが、都営バスや地下鉄の24時間運行に期待を寄せるなか、危機感を抱くビジネスもある。タクシー業界は、その一つだ。
タクシーにとって、終電後は1日で最も集客が見込める時間帯。その終電がなくなるのだから、反発は無理もない。
約400の事業者が加盟する東京ハイヤー・タクシー協会の藤崎幸郎専務理事は「現状でもタクシーの夜間需要は以前よりも半減しています。現状、夜間の就業人口が増えているわけでもないのに、(24時間運行する)意味があるのかなとは思います」と、懐疑的だ。ただ、「タクシー業界としては、渋谷‐六本木間だけであれば、影響も限定的ですが、他のバス路線や地下鉄が動くとなると影響は大きいでしょう」とも話す。
さらに、終電を逃した人が帰宅できずに始発までの時間をつぶすのに利用されがちな、マンガ喫茶やカラオケ、24時間営業のファミリーレストランも「利用が減るのではないか」との見方があるほか、ビジネスホテルなども宿泊客の減少を心配する。