西武とサーベラス、泥沼対立が深刻に 秩父線やライオンズは生き残れるのか

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「ハゲタカに立ち向かう西武」の構図だが・・・

   株主総会に向け、両社はどう動くのか。サーベラスに次ぐ第2位の株主(15%弱を保有)のNWコーポレーションは、同社の大株主で元グループ総帥の堤義明氏がTOBに応じない意向を表明しており、TOBの行方は、上場廃止でも保有し続ける個人株主(保有比率計13%程度)の動向が焦点になる。

   確かに、世論の風向きは「ハゲタカに立ち向かう西武」という分かりやすい構図になっているが、「それぐらいでへこたれるサーベラスではない」(金融筋)。「サーベラスがTOBを仕掛けたのも、株主の動向を見極めるためで、プロキシファイトの準備の一環ではないか」(市場関係者)との見方は少なくない。

   今回のTOBの締め切りは5月17日で、3月末時点の株主が議決権を持つ6月の西武HD定時株主総会には間に合わないので、委任状争奪戦になった場合の株主動向は「世論とは別もの」(市場関係者)。高株価を訴えるサーベラスのささやきになびく株主が出てきても不思議ではない。

   西武HD側が6月総会を乗り切ったとしても、サーベラスは大株主として臨時総会の開催を求めることも可能。総会への出席率が80%ていどなら、40%超の保有率でも総会の過半数を押さえることができる計算で、「TOBで過半数目前まで株を集められれば、西武HD経営陣には大きなプレッシャーになる」(市場関係者)。

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