「無口な人」と思われたまま死亡の例も 取り残されがちな被災障害者を支援【宮城発】

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

復興段階に浮かび上がった新たな課題

精神・知的障害のある方々が利用する山元町共同作業所(宮城県)は、AARが支援したトレーラーハウスを使って「カフェ地球村」をオープン(2012年12月6日)
精神・知的障害のある方々が利用する山元町共同作業所(宮城県)は、AARが支援したトレーラーハウスを使って「カフェ地球村」をオープン(2012年12月6日)

   AARは、震災直後の緊急段階ではのべ約18万人に食料や生活必需品を配付しました。また、震災から半年後以降の復旧段階では、約60の障害者・高齢者施 設へ、全・半壊した建物の修繕工事や福祉作業所で壊れたパン製造機などを設置するなど、それぞれの状況に応じた支援を行ってきました。


AARが被災した施設の修繕支援を行った社会福祉法人洗心会「夢の森 ワークショップひまわり」(宮城県気仙沼市)の利用者の皆さん。手作りのお菓子はどれも美味しいと評判です
AARが被災した施設の修繕支援を行った社会福祉法人洗心会「夢の森 ワークショップひまわり」(宮城県気仙沼市)の利用者の皆さん。手作りのお菓子はどれも美味しいと評判です

   しかし、震災から一年を過ぎたころから、施設での仕事不足と限られた工賃という新たな課題が立ちはだかりました。施設では、菓子やパンなどさまざまな製品 を生産・販売し、その収益を利用者に「工賃」というかたちで還元しています。しかし、震災で販売先や発注元企業が被災し、施設の仕事が激減。障害のある方々の平均工賃は、震災前から月1万2千円程度しかありませんでしたが、その水準すらも下回るようになりました。7~8万円の障害年金と合わせても、生活は決して楽ではありません。このままだと、障害のある方々が、災害時の緊急・復旧段階だけでなく、復興段階でも取り残されかねない状況となってしまいます。震災前の状況に戻すのではなく、さらに一歩先を目指した支援が必要になりました。

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