自民党の広報本部も「断固たる対応」へ
政治家を「在日」呼ばわりして、裁判にまでなったケースが過去にはある。
土井たか子元衆院議長は2006年、月刊誌の記事で「本名『李高順』、半島出身とされる」などと書かれ、ねつ造だと出版社に損害賠償などを求めて提訴した。1、2審とも判決で「明らかに虚偽」として出版社に200万円の支払いを命じ、09年9月29日に、出版社側の上告が棄却されて判決が確定している。
今回、政治団体機関紙の記事にあったとされる一覧では、土井氏が「本名・李高順」などとして帰化したことが記されており、信憑性には乏しいようだ。
河野太郎氏が法的措置までほのめかしたことについては、「こういうのどんどん訴えていって欲しい」との声が出た。一方で、「在日じゃないならそう言えばいんじゃないの?」「在日と勘違いされるとそんなに不名誉なの?」などと漏らす向きもあった。
とはいえ、在日などの差別発言をする人には、自民党ネットサポーターズクラブ会員を名乗るケースが目立つとツイッターで指摘され、河野氏は、「広報本部が断固たる対応をとっていきます」とも宣言した。
自民党の広報本部では、その対応について、取材にこう説明した。
「会員を名乗って、こうした発言をしている人たちが最近は多くなっていると聞いています。党として、人種・民族差別は容認できませんので、発言を止め、品位を持って活動してほしいと、近くメルマガやツイッターで1万5000人の全会員を対象に注意を呼びかける予定です」
それでも発言が止まらないようなら、より強い手段も考えたいという。
ちなみに、前出のツイッターユーザーは、自分は会員ではないと言っている。