SuicaはなぜJR各社のエリアまたいで使えないのか 素朴な疑問に乗客不在の「言い訳」が…

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「システムがあまりに膨大」で着手に気乗り薄

   そこでJR東日本・東海・西日本の3社に、「結局のところ、なぜエリアまたぎの利用はできないのですか?」と疑問をぶつけてみた。

   各社の担当者が口をそろえたのは、「システムがあまりにも膨大」ということだった。というのも元々、ICカードは各社が自社の管内での利用を想定して作っているもので、清算のシステムなども各社ごとに異なってくる。

「各事業者全体のシステムを作り変える必要がある上、運賃の計算範囲も膨大に広くなる。10社のシステムを全部リンクするとなると、まずは技術的に可能かを考えなくては……」(JR東日本)

   ちなみに、2007年にJR東日本が首都圏の交通各社との間でICカードの相互利用を可能にした際には、共通仕様策定に3年を費やし、またコンピュータを3か月間フル可動させて億単位の乗車シミュレートを行っている。これが全国ともなればさらに困難は増すと見られ、その労力の莫大さを思うと、容易には手が出せないというところのようだ。

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