再び昭和全盛期の活気を! サトウサンペイさんの代表作「フジ三太郎」電子書籍化される

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「こんな面白い漫画がないから日本人は劣化した」

ペンタブレットで漫画に修正を加えたサトウサンペイさん
ペンタブレットで漫画に修正を加えたサトウサンペイさん

   自ら電子ペンを使っての作業で、徹夜することもたびたび。構想から2年で完成した。「女工哀史」「蟹工船」的な労働だったと、サンペイさんは振り返って苦笑する。

   「フジ三太郎とサトウサンペイ」は、昭和の年号ごとに1冊に編集されている。各号にサンペイさんのインタビューを分載した。昭和に活躍した著名な作家、漫画家、タレントなどとの愉快な交流エピソードが盛り込まれている。

   新聞漫画なので、その時代の主なニュース、話題が網羅されている。市民が受け取った感覚、気分が漫画で表現されており、珍しい昭和史となっている。時は昭和の全盛期で、人口が1億人を突破、3億円事件、あさま山荘事件、大阪万博、ディズニーランド開園、巨人阪神戦が沸いた、華やかで懐かしく、日本が輝き、苦しくても頑張る、日本人が元気な時代だった。サンペイさんはこの気分を伝えた漫画のニュースキャスターだったのである。

   サンペイさんのブログ「ジーの思い出し笑い」には、多くのファンがコメントを寄せている。そこで常連の漫画家、ヒサクニヒコさんは「こんな面白い漫画がないから日本人は劣化した。物事をいろんな角度から、常識とユーモアを武器に切り込む手腕で、今の世にご意見番として復活してもらいたい」と投稿している。

   サンペイさんの漫画やエッセイは多くの出版社から出版されており、このうち朝日新聞出版社から、「夕日くん」(週刊朝日連載)や「食べ物さん、ありがとう」など、往年のベストセラーが電子書籍で順次発売される予定である。

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