国連の「脱植民地化特別委員会」に働きかける
学会では、年に2回程度会合を持つ。学会の共同代表を務めることになった松島教授が、これまでに著作や地元紙で披露した発言を総合すると、以下のような構想が議論される模様だ。
国連憲章や国際人権規約では、人民の自己決定権が認められているとされ、住民投票で過半数の賛成を得たことを前提に独立宣言を出す。その上で国連に加盟申請を出して、国際的な認知度を向上させる。これは、パレスチナが12年11月に「オブザーバー組織」から「オブザーバー国家」に格上げされた事を念頭に置いている。
国連の「脱植民地化特別委員会」にも働きかける。同委員会が定める「非自治領」のリストには英領ケイマン諸島、米領サモア、グアムなど16地域が掲載されており、同委員会では、この16地域について「200万人近い人が住んでおり、脱植民地化のプロセスは終わっていない」と説明している。このリストに琉球の登録を目指す。
経済面では、振興策の大半が十分な効果を上げていない上に、独立後は課税権が持てるため、有効な経済対策を打ち出せるとしている。新都心「おもろまち」など、米軍から返還された用地を開発した地域では税収や雇用が伸びていることも、基地撤去が経済的な追い風になる根拠として挙げている。
準備委員会では、沖縄県や小笠原諸島を除外する形で日本本土の主権が回復された「屈辱の日」の前日にあたる4月27日には、「琉球の主権回復を求める」と題してシンポジウムを開く予定だ。