基地負担は「琉球差別で植民地支配」 学者が「独立研究学会」立ちあげへ

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   これまでは「居酒屋談義」との指摘も根強かった琉球独立論がいよいよ本格的に学術的な検討が始まることになった。

   米軍基地の負担軽減が進まないなか、垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの配備が進む現状に業を煮やした形だ。

県民の20.6%が「独立すべき」

   琉球独立論は、1979年に「琉球処分」100年をきっかけに「琉球文化を見直す」といった文化復興運動として盛り上がったが、1995年の米兵少女暴行事件で日米両政府に対する県民の反発が高まった時以外は、政治的な盛り上がりを見せることは少なかった。

   例えば、08年に大学教授らでつくる「沖縄道州制懇話会」がまとめた提言では、沖縄単独州を目指すことを訴えているが、この時点では、税財政制度や振興体制については検討途上で、具体化には距離がある状態だった。また、琉球大学の林泉忠准教授が07年に行った県民意識調査では、「独立すべき」と回答した人の割合は20.6%に過ぎなかった。

   また、実際に独立を求めて活動している政党として知られているのは、地域政党「かりゆしクラブ」(旧・琉球独立党)ぐらいだ。

   だが、事態が進展しないことを受け、龍谷大学の松島泰勝教授(石垣島出身)や沖縄国際大学の友知政樹准教授らが12年11月の「日本平和学会」で、独立へのプロセスを具体的に検討する「琉球民族独立総合研究学会」を立ちあげる構想を披露。13年3月31日の準備会会合では、5月15日に学会を設立することも決まった。地元紙によると、現状が「日米による琉球差別であり、植民地支配」だとする設立趣意書もまとめた。

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