「顧客対応が不公平だ」と中国で連日批判されていた件をめぐり、アップルのティム・クックCEOが謝罪文を公表した。
「そう簡単には謝らない」ことで有名だったアップルの謝罪に、インターネット上では驚きが広がっている。いったいなぜ、アップルは謝罪しなければならなかったのか。
「お客様に引き起こした懸念や誤解に対して、真摯に謝罪申し上げます」
「中国のお客様へ」と題した中国語の謝罪文が2013年4月1日、アップルの中国版公式サイト上に、ティム・クックCEOの署名入りで掲載された。
それによると、アップルは外部とのコミュニケーションが足りなかったために、お客からの意見を気にかけなかったり重要視していなかったりといった傲慢な印象を与えていたかもしれないと気付いたという。
「こうしたことでお客様に引き起こした懸念や誤解に対して、真摯に謝罪申し上げます」
そして、iPhone(アイフォーン) 4と 4Sの修理ポリシーを改善して、1年の保証期間中の端末修理では新品に交換する他、公認サービス事業者の教育管理の徹底、意見を簡単に送れるようにすることなどを約束した。
文章は、「貴重なご意見に深く感謝します。私たちは常に中国に大きな敬意を抱いており、中国のお客様は、私たちの心の中で、いつでも最高のプライオリティーに位置づけられています」と締めくくられている。
中国では3月下旬から連日、アップルの顧客サービスを批判する報道が、国営のCCTVや共産党の機関紙・人民日報などによりされていた。アップルは中国でのアフターサービスを他国と差別しているという内容だ。これに対し、アップルは「中国でのサービスは他国と変わらない」という反論を公式ページに掲載(現在は削除)。一方、中国国家工商行政管理総局は3月28日、アップルとほかの特定のエレクトロニクス企業に対する規制を強化すると発表していた。