「主役」は自動車、不動産、金融株
今のところ、上昇する株価の「主役」は自動車や不動産、金融株のようだ。
自動車株は円安を追い風に上昇する輸出株の代表格。時価総額が最も大きいトヨタ自動車株は、1ドル70円台後半の円高水準などが響いて、年度初めから11月14日(衆院解散)にかけて14%値下げしていた。それが年度末(13年3月29日)の株価は4860円と、昨年11月14日に比べて59%上昇。12年度の上昇率は36%だった。
トヨタ株は、13年2月には約4年半ぶりに5000円台を回復。時価総額は6兆円以上増えたことになる。ホンダ株も11月14日までは25%も下落していたが、年度末までに52%も急上昇。3月29の終値は3555円で、12年度の上昇率は13%だった。
また、不動産株は絶好調だ。12年度の上昇率は、東急不動産が約2.2倍、住友不動産は80.2%、三菱地所が75.9%、三井不動産66.7%と大きく値上がりした。引き続き、日銀の大胆な金融緩和策が地価の上昇につながるとの思惑から「買い」が膨らんでいる。
さらに、デフレ脱却期待から、銀行株が急上昇したほか、株式相場の活況を背景に、野村ホールディングス株の12年度の上昇率は58%、衆院の解散表明後からはほぼ2倍になった。