兵庫県立人と自然の博物館は2013年3月27日、同県篠山市の白亜紀前期の地層「篠山層群」下部(約1億1200万年前)で見つかった哺乳類の化石の学名が「ササヤマミロス・カワイイ」に決まったと発表した。新属新種の真獣類と認められ、英国王立協会紀要の電子版に掲載された。
学名の「ササヤマミロス」は発見場所と歯の特徴から、「カワイイ」は同博物館名誉館長で霊長類学者の河合雅雄氏(89)にちなんで名付けられたという。
下あごの骨の化石(長さ約2・5センチ)など4点が2007年~2008年に発見されていた。全長は十数センチ、体重40~50グラムで、復元画によると口の長く突き出したネズミのような動物だったとみられる。
真獣類にはヒトなど現在の哺乳類の9割以上が属している。白亜紀前期の化石は世界的に珍しく、国内でも最古という。