売り上げの8割占める日本、まだ魅力的
「1、2年前とは違って、新人のライブにそれほど人が集まらなくなっています。世論を考慮して、日本のマスコミがその紹介に消極的になっていることや、企業のスポンサーが集まらないこともありますね」
クオリティへの目も厳しくなっており、以前と違って、何でも見に行こうということにはなっていないとした。
東方神起などの人気が続いている理由については、「ロイヤルティの高い層がお金を出していますので、それほど影響が出ていないからです」と説明する。このうち在日韓国人の割合がどの程度高いかは分からないという。ただ、新しいファンについては、なかなか獲得できない状況であることを明かした。
こうした中、K-POPでは、PSY(サイ)の「江南スタイル」が米ビルボードで2位に入るなど、世界進出の動きも出てきている。しかし、前出の韓国関係者は、アメリカなどで稼ぐ見通しは立っていないと言う。
「アメリカは世界第一の経済大国ですから進出したいとは思っていますが、実際には、現地で受けたという実績はまだないです。市場参入の壁は高く、PSYもこの人気が続くかどうか分かりません」
ベトナムなど東南アジアでは、日本よりK-POP人気はあるが、市場のパイが小さすぎるそうだ。こうしたことから、もう1つの経済大国の日本は依然、K-POPにとって魅力的な市場だとした。
「K-POPの世界での売り上げは、金額ベースでは日本が8割も占めています。日韓関係はコントロールできませんので、与えられた環境の中で、どう突破していくかを考えていくしかないと思っています」
とはいえ、こうすれば売れるという見通しは、依然立たないままのようだ。