「キングコングが解散する!?」―2013年3月20日、突如こんな情報がツイッターをかけめぐった。
ツッコミの西野亮廣さん(32)が「するわけない」と否定したためデマだったとわかり、ファンはほっと胸をなでおろした。しかしなぜ、こんなデマが拡散されてしまったのだろうか。
キンコン西野「爺まで漫才を続けなけりゃ意味がない」
発端となったのは、「ニュー速(嫌儲)スレタイ配信Bot」というアカウントが3月20日に投稿したこんなツイートだった。
「【速報】キングコング解散 人気お笑いコンビ『キングコング』電撃解散、結成14年目に幕。よしもとクリエイティブ・エージェンシー(大阪市中央区)に所属する人気お笑いコンビ、キングコング(西野亮廣・梶原雄太)が、…」
このツイートを見た人は、「え?まじなやつですか?」「えっマジ!?」「え!キンコン解散!」などと反応。ツイート自体も2000回近くリツイートされ、騒ぎとなった。
西野さんあてにも「キンコンかいさんしませんよね?」とのツイートが届いたが、西野さんは20日のうちに、「するわけない。『爺がダブルピースで漫才を始めたら面白いね』ということで『イェイイェイ』をしているのですから、爺まで漫才を続けなけりゃ意味がない」(編注:キングコングは必ず漫才の始まりに2人でダブルピースしながら「イェイイェイ!」と言っている)とツイート、噂を否定しファンを安心させた。
全く別の記事のURLに飛ばされる「釣りスレ」
これで一件落着となったが、そもそもなぜこんなデマが広まってしまったのだろうか。
発端となったアカウント「ニュー速(嫌儲)スレタイ配信Bot」は、「2ちゃんねるニュー速(嫌儲)のスレッドタイトルとレス1の本文を配信します」と説明されている。2ちゃんねるの「ニュース速報(嫌儲)板」に立てられたスレッドのタイトル、1つ目の書き込みの本文を140字におさまる限り自動で投稿しているアカウントらしい。
今回の「【速報】キングコング解散」も実際にこの板に立てられたスレッドで、本文もそれらしく書かれていたのだが、添付されたURLをクリックすると全く別のニュース記事に飛んでしまう。いわゆる「釣り」だったというわけだ。
ツイートには字数制限の関係でURLまで入らなかったため、それらしい文章だけがツイッターに流れてしまい、信じてしまった人がいたようだ。