警視庁が2013年3月21日から、「振り込め詐欺」新名称の募集を開始した。
ツイッターで応募できるということもあり、募集開始直後からツイートが殺到。真面目なものから「ネタ」のようなものまで寄せられ、さながら「大喜利」のようになっている。
ハッシュタグ「#振り込め詐欺新名称」を付けてツイート
今回新たな名称を募集する趣旨について、警視庁は公式サイトでこう説明している。
「振り込め詐欺は、約7割が現金を手渡しによりだまし取る犯行で、『振り込め詐欺』という名称が犯罪の実態を的確に表現できていません。また、振り込め詐欺は、被害者を不安にしパニックに陥らせることで犯人のコントロール下に置く犯行です。そこで、被害者をパニックに陥れることを直感的に理解することができる新たな名称案を公募します」
要件は「現金をだまし取る方法が振り込みに限らないことが理解できること」「被害者を不安にしパニックに陥らせるものであることが直感的に理解できること」「高齢者にも理解できる語句を用いること」「公序良俗に反しない表現であること」の4つで、新名称に簡単な趣旨を添えて、警視庁あてに郵送、またはハッシュタグ「#振り込め詐欺新名称」を付けてツイッターでつぶやくと応募できる。
「大喜利として楽しむのも結構かと」警視庁公式も容認
警視庁犯罪抑止対策本部のツイッターがこの募集を発表すると、直後からツイートでの応募が寄せられ始めた。
「ビックリ詐欺 驚かして正しい判断ができないようにするから」「シナリオ詐欺 犯罪者集団は緻密なシナリオを練って犯行に及ぶから」「シンプルに『お金ちょうだい詐欺』で。悪い事を短く表現する必要はないし、『お金』という言葉を入れる事が、生々しくて良いと思う」といった真面目なものから、「サギノミクス 色んな悪知恵をMIXさせているところから」「お金くだ詐欺」「他人の親の脛囓り隊」などひねったもの、「込め込め倶楽部」「うっかり詐欺兵衛」「今すぐにお金が必要なんだ…いつ振り込むの?今でしょ!詐欺」「コント『バカ息子』」「ふりーこみゅこみゅ」など、「どう見てもネタ」という名称が大量に応募され、ハッシュタグは大盛り上がりだ。
NHNJapan執行役員の田端信太郎氏も「国家公認の大喜利スレができましたYO!」と宣伝したほか、日本テレビのキャラクター・日テレダベアのアカウントも「考えてるけど思いつかないダベア」とツイートし、盛り上げに一役買っている。
警視庁犯罪抑止対策本部のツイッターは「ネタ大会」のようになっていることについて、「振り込め詐欺について考えるきっかけにしたいという趣旨もありますので、新名称募集を大喜利のネタとして楽しんでいただくのも結構かと思います」とツイートし、容認しているらしい。
この新名称募集は13年4月10日送信分(郵送は消印)まで有効。優秀作品3点が選ばれ、4月下旬頃に発表される。優秀作品の作者には記念品が贈呈される。