「放射性廃棄物ドラム缶」を電車内に持ち込む? 「迷惑!」「法律違反じゃ?」非難や疑問続々

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「通常梱包で運んでいます。アップした画像は作品」

   このツイートを投稿したのは石川雷太さんという現代美術家で、原発に警鐘を鳴らす作品を積極的に発表してきた。

   宮城・仙台市の「ターンアラウンド」というギャラリーでは、福島第一原発事故発生以前の10年10月から12月まで、放射線などをテーマにした「WAVE OBSESSION」という個展を開いたほか、東京・墨田区の「現代美術製作所」で11年8月に開かれた反・脱原発の企画展「アトミックサイト」では、放射性廃棄物ドラム缶と死んだ牛の骨を使った「核と原発の根本原理」という作品を発表した。

   過去の石川さんのツイートを見てみると、反原発デモやイベントにドラム缶を持ち込み、ドラムに見立てて叩いて演奏するパフォーマンスも行っている。

   ドラム缶については「『本物ですか!?』皆がそう尋ねてくる。この黄色いドラム缶は、人々が忘れたリアルな危険の感覚を取り戻すための装置。福島第一バージョンは東京発、大飯原発バージョンは大阪発」(12年8月3日)、「6/24デモで使うドラム缶の塗装をしていたら白いマスクがこんな状態に」(12年6月20日)とツイートしており、本当に原発で使用されているものではなく自分でドラム缶をそれらしく塗装したもののようだ。

   なお、石川さんは今回の「ドラム缶電車内持ち込み」について、3月19日、「サリン事件だってあったんだよ。本当に怯える人もいる。『アート』は免罪符じゃない」という指摘があったとフォロワーから教えられ、「作品は通常梱包して運んでいますのでご安心下さい。画像は写真作品とご理解下さい。多くの人々が現状や未来について考えるための端緒となればと思っています」と種明かしした。

   電車内に、梱包していない「放射性廃棄物ドラム缶」をそのまま持ち込んだわけではなく、後で画像を加工し「アート」としてツイートした、ということらしい。J-CASTニュースはさらに詳しく石川さんに話を聞こうと思い、取材を申し込んだが、返答がなかった。

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