「今のままではマスコミは不要に」「参院選では『ネット専用』候補も」
ネット時代の政治、自民・平将明氏に聞く

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ネット世論を吸い上げる候補者が必要

――既存マスコミの政治報道を批判する一方、平氏は積極的にツイッターを活用している。

 政治家としては今やツイッターは欠かせないよね。単に情報発信のツールと思っている人が多いけど、自分は情報収集に活用している。たとえばある事件が起きたとき、ツイッターを見れば、1つのニュースへのいろんな見方を瞬時に集められるわけじゃない。
   もちろんデマや極端な発言もあるし、俺なんかもボロクソ言われるわけ。でもデマや変な情報が流れても、新たな情報がそれにかぶせられていくことで、間違いや変な情報を自ら修正する力をツイッターは内部に抱えているよな。3・11のときにそれを肌で感じた。
   一方で僕ら政治家に要求されるのは、140文字で言いたいことをまとめる力。連続ツイートはダメ。最近僕も経験したけど、都合よく一部だけを取り出されて、ネガティブキャンペーンに使われちゃう。

――ネット時代、報道だけではなく政治家にも変化が求められるのでは。

 政治家より、まず変わらなければいけないのは政党。今考えてるのは、次期参院選にたとえば自民党から1人実験的に、全国区で「ネット専用」の候補者を立てること。たすきかけて演説したりポスターを貼って回ったりする代わりに、選挙期間中ツイッターやフェイスブックで有権者からの質問に常時答えたり、その日の行動を動画で流したりと、選挙運動の比重をほとんどネットに置く。今、党幹部とも話してます。
   既得権益の代表者でもない、タレント議員でもない。ネット上の「ゆるやかな連帯」「ゆるやかなグループ」の世論を代表し、ニーズを吸い上げる候補者。それをどうピックアップするか。政党の側が頭を柔軟にしなくてはいけない。ネットが社会にもたらす変化を想像できるかが問われるな。
   時代の変化に対応できなければ、自民党もすぐなくなっちゃうから。なくなるとは言わなくとも、一気に力を失っちゃう。与党だからといってその座に安住するのではなく、野党よりも常に先を行かないと。

<平将明氏 プロフィール>

   たいら まさあき 1967年生まれ。早稲田大学法学部卒業。サラリーマン生活、家業の青果仲卸業、東京青年会議所理事長などを経て、2005年に衆院初当選。現在3期目(東京4区)。党情報調査局長などを務め、現在は経済産業大臣政務官兼内閣府大臣政務官。ネット選挙推進派として知られ、ネットと政治に関するフォーラムなどにもたびたび登場する政界きってのネット通。
   著書に『超現場主義-超現場主義中小企業金融論:役人、学者、銀行員…エリートにはわかるまい!』(カナリア書房)。

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