フジテレビがまるで、「WBC(ワールドベースボールクラシック)を見るな!」といわんばかりのネガティブキャンペーンをしている、などとネットで話題になっている。
2013年3月13日放送のワイドショー「とくダネ!」では、「WBCには興味がないんですよ」「フィギュアスケートを観ればいいんですよ」などといったコメントも飛び出した。
日本が勝利したかはニュースでチェックすればいい
この日の「とくダネ!」はWBCの特集を組み、家庭ではどのようにWBCをテレビ観戦しているのか、2つの家族を紹介した。野球の熱烈ファンだという家族は、前日のWBC2次ラウンド決勝で日本がオランダを10―6下し1位通過を決めた試合を見ていたが、途中から疲れたような顔になり、試合終了後に、
「ダメでしたね。眠さが限界でした」
と父親が語るシーンを流した。
もう一方の家族は、3歳の娘がいる3人家族で、野球ファンはお父さんだけ。この日はWBCをテレビで観るために早めに帰宅したのだという。すると妻は、
「じゃぁ、帰宅しようと思えば(職場から)早く帰ってこられるわけ?」
と夫に詰め寄った。娘はWBCではなくDVDのアニメが観たいとダダをこね、テレビ画面の前に立って視聴を妨害、終いには泣き出してテレビを消してしまった。試合が4回まで進んだ頃に、妻から風呂掃除をするよう指示された夫はしぶしぶ従い、リビングに帰ってくると娘がテレビを占領していて、この後WBCを観る事が出来なかった、という説明が付いた。妻は、
「わざわざ長い時間テレビを見る必要がない。試合結果は後でニュースでチェックすればいい」
と語っていた。
カメラがスタジオに切り替わると、司会の小倉智昭さんが、野球は長い試合を観てさらにプロ野球ニュースを観るのが醍醐味である、とフォローしたが、コメンテーターの黒川伊保子さんは、
「WBCには興味がないんですよね」
と切り捨てた。
「フィギュアを観ればいい。フィギュアを楽しみにしています」
黒川さんによれば、前回までの大会ならイチロー選手やダルビッシュ有投手など「イケメン」がいて、ピンポイントで楽しめたが、今回はそうした選手が見当たらない。
「今回はポイントが分からない。イケメンポイントが分からないんですよ」
というと、フジテレビの笠井信輔アナウンサーが、
「分からなかったらフィギュアを観ればいいんですよ。私はフィギュアを楽しみにしています」
と返した。
番組ではこの後に、フジテレビで14日から放送する「世界フィギュア2013」の特集を放送した。
この放送についてネットでは、日本が3連覇を目指し勝ち進んでいて応援しなければならないはずなのに、フジはあからさまなネガキャンをやった、などと騒ぎになった。ネットの掲示板やブログには、
「他局がWBCを放送して高視聴率だからといって嫉妬が酷すぎる」
「韓国が予選で負けたから、韓国特集がパーになった腹いせだろう」
「視聴率民放4位に転落する理由がわかったよ」
などといった怒りの声が挙がっている。