「男をだますキャバ嬢に私を仕立てた」 バラエティ出演女性の抗議にTBSは完全否定

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   TBS系のバラエティ番組に出演した藤井千紘さん(31)が、ブログなどで、「男をだますキャバ嬢に仕立てられた」とTBSに抗議し、話題になっている。TBS側は、「やらせやねつ造は一切ありません」などと反論している。言い分は完全に食い違い、真相はやぶの中だが、バラエティ番組の作り方、構成の仕方が改めて問われそうだ。

   「美人じゃなくても男から貢がせるコバンザメキャバ嬢」。藤井千紘さんは、2013年2月25日夜放送の「私の何がイケないの?」で、こう紹介された。

男性に貢がせたのは1億円近くと豪語

   番組によると、コバンザメキャバ嬢とは、男に貢がせて悠々自適な暮らしを送る女性だという。

   エルメスのバッグ「バーキン」が250万円、ロレックスの腕時計が300万円…。これらは、藤井さんが貢いでもらったりした高級ブランド品だといい、自宅の棚にずらりと並んでいた。

   藤井さんは、こうしたブランド品を質屋で現金化もしているといい、実際にその場面が流された。そして、貢ぎ物について聞かれ、こう言い放った。

「男性の方から、すごい安い物とかもらったら、私はもうキレますね。バカにしてんのか、と。10万円以下のものはプレゼントじゃない」

   貢がせた総額は、都内のマンション一戸ぐらいで、1億円近くになるというのだ。美人だとだまされていると男性が警戒するが、容姿が普通なら買ってもらいやすいと藤井さんは解説した。

   男性をだましているのでは、とほかの出演者から突っ込まれたが、藤井さんは、「罪悪感はない!」と言い切った。また、男社会でマジメに働く女性に対しては、「もっと楽して稼げるような気がする」と突き放していた。

   ところが、藤井さんは放送から3日後になってブログで、TBSに抗議の意を示した。

   それによると、藤井さんは、ブランド品のリサイクルショップを経営しており、TBSから「女社長の特集を組むから取材をさせてほしい」と言われ取材に応じた。キャバ嬢はしているものの、現在は商売に役立てているだけだという。

TBS「やらせやねつ造は一切ありません」

   しかし、実際の番組では、そうした視点からではなく、「男を騙し楽にお金を稼ぐブランド転売キャバ嬢としての出演となっていた」とした。本番直前になって、TBS側から台本を渡され、事実と異なる内容に驚いたというが、逃げることもできずに悪役を演じた。顔にモザイクをかけるなどを要望したが、無理だったという。

   藤井千紘さんはブログで、認識が本当に甘かったと謝罪しながらも、つらくても「やらせ」には立ち向かいたいと明かした。

   さらに、藤井さんは、週刊ポストのインタビューにも応じ、番組のせいで婚約破棄までされてしまったと2013年3月11日発売号で明かした。キャバ嬢はあくまで副業だとし、「プレゼントの転売でお金を儲けようとしたことなどありません」としている。そのうえで、TBSに謝罪や損害賠償を求める内容証明を送るなどしたことを明らかにした。

   TBSの広報部では、取材に対し、こうコメントした。

「収録に際して、番組が藤井千紘さんの意向を無視した台本を作り、発言を強要した事実はなく、やらせやねつ造は一切ありません。こうした内容については、その事実を裏付ける携帯電話メールのやり取り、収録時のVTR、取材時のメモなどの証拠を有しております」

   女社長として紹介しなかったことについては、「夜はキャバ嬢、昼間は社長として出演依頼をしましたが、昼の仕事に影響があるといけないとの理由で社長業についてはカットしてほしいとの要望を受けて放送しませんでした」とした。また、顔にモザイクをかける要望については、「モザイクの要望もありましたが、番組側と藤井さんで話し合いをし、モザイクをかけないということになりました」と言っている。

   藤井さんから内容証明を受け取っていることは認めたうえで、「これに関しましては、弊社の顧問弁護士を交えて、お話し合いをさせていただく所存です」としている。

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