「あるある!」でねつ造した関西テレビ 今度は内部告発者の「代役」にスタッフの後ろ姿使う

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   過去に情報番組「発掘!あるある大事典ⅠⅠ」で実験データなどをねつ造していた経緯がある関西テレビが、今度は出演を拒否した本人に代わって、番組スタッフの映像を本人と偽って放送していたことが、2013年3月13日にわかった。

   問題の映像は12年11月30日放送の報道番組「スーパーニュースアンカー」で、報道局記者が匿名インタビューをしたもの。ボイスチェンジしているが、音声は取材を受けた本人に間違いないが、映像にはモザイクをかけていた。

経緯は「局内で調査済みですが、お話できません」

放送された「後ろ姿」は番組スタッフだった!(画像は、関西テレビ「スーパーニュースアンカー」のホームページ)
放送された「後ろ姿」は番組スタッフだった!(画像は、関西テレビ「スーパーニュースアンカー」のホームページ)

   関西テレビによると、2012年11月30日放送の「スーパーニュースアンカー」で、地方公務員法で公務員の兼業が禁止されているにもかかわらず、大阪市職員が新幹線の工事現場で深夜に働いている実態を報じた。

   大阪市職員の中に公務員の兼業禁止に違反している人物がいるとの情報が同局に寄せられ、取材を進めたところ複数の職員が兼業している実態が明らかになったという。

   今回問題となった映像は、その「兼業」疑惑をめぐり内部告発者を、同局会議室で報道局記者とカメラマン、制作会社のスタッフのクルー3人で、30分ほどかけてインタビューした際、本人が出演を拒否したため、制作会社のスタッフの後ろ姿を撮影した。

   放送から数日後にクルーの一人が映像を使ったことに疑問を抱き、報道局幹部に相談したことで問題が発覚したという。局内で調査した結果、「映像の人物の差し替えは内部告発者を守るためであり、事実関係に捏造はないが、不適切だった」として、報道局記者を口頭での厳重注意とした。同局では「処分ではない」としている。

   関西テレビは「報道そのものに偽りはありませんが、映像については不適切だったと考えています」(CSR推進局企業広報)と、話している。

   また、J‐CASTニュースは「映像を撮るよう、指示があったのではないか」と聞いたが、「(経緯については)局内で調査済みですが、お話できません。また今後の処分などについてもわかりません」と答えた。

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